独立開業を目指す方へ「会社設立前にできる3つのこと」
福岡で脱サラして会社設立する前にできること
「福岡で脱サラして起業したい!自分の会社を設立したい!」と夢を抱きながらも、日々の仕事に追われてしまう方のために、「いまの勤務先である会社を辞める前に、サラリーマンやOLとして働きながらでもできる3つのこと」をご紹介します。
①「お金」編
【金銭的な心配事を軽減する】
創業時に最も頭を悩ませること…それは「お金」です。「会社設立したせいで、せっかくためた貯金がなくなったらどうしよう…」と誰しも不安に思うでしょう。
特に会社設立したての頃は、思うように売上が伸びるとは限りません。そんな時には「会社設立して無収入になった場合、今ある貯金で、いつまで暮らしていけるのかを計算」してみると、不安の中身が明らかになります。
家賃、食費、光熱費、通信費に加え、保険料や被服費、医療費…などの中には、これを機に見直せるものもあるでしょう。また「会社を辞める前に、貯金をいくら貯めておけばよいのか」も試算でき、貯金の目標額もおのずと決まってきます。
【「お試し期間のお金」で、試作と改良を繰り返す】
「限られたお金で起業するには、1円も無駄にできない!」と意気込む気持ちもよく分かりますが、経営者には、時には「戦略投資」や「先行投資」も必要です。
とは言え、誰しも損はしたくはありません。「会社設立して自作アクセサリーをネットショップで販売しようとしたら、全く売れず、在庫で自宅の空き部屋が占拠された」というような失敗は誰しも避けたいものです。その不安を解消するには「『お試し期間のお金』を開業前に別口座に分ける」のがおすすめです。
その「お試し期間のお金」を使って、会社設立の費用を貯蓄したり、チラシを作ったり、試作品を作り、取引先に見てもらったりして、その「リアクション」から「改良」を重ねます。つまり、その「お試し期間のお金は、ユーザーのリアクションを得るツール」なのです。試作と改良を繰り返すほどに、未来の自社のサービスや商品は、「売れる商品」に近づいていきます。
ちなみに当然ですが、「お試し期間のお金」にも限りがあります。「お金をなるべくかけないで、試作をし、反応を得る」ことも無論重要です。例えば、移動販売のお店を開きたいなら、いきなり車を買って開店するのではなく、自分の売りたいものを友人に見せ感想を聞くとか、移動販売に適した場所を探し歩くのも、立派な「お試し」です。
②「時間」編
【起業準備の時間を決める】
「毎週〇曜日は△△をする」とか「毎朝30分の通勤時間」など、わずかな時間でいいので、会社設立の準備に当てる時間を決めてしまいましょう。
「時間を決めても、手始めに何をしたらいいのか…?」という方もいるでしょう。その場合は、「会社設立に関する本を読む」だけでも、何から始めるべきかのヒントを得られるでしょう。
その際に気をつけたいのは、「非現実的なスケジュールにしないこと」です。「週末は、終日会社設立手続きの準備をする」とか、「睡眠時間を毎晩2~3時間削って、会社設立の形態や会社設立後の構想を練る」などと、最初から張り切りすぎるとうまくいきません。大きすぎる目標を掲げるよりも、毎日コツコツと会社設立の準備を進めることが、脱サラ組の成功のコツです。
【会社での仕事を「時短」でこなす】
脱サラを目指しているにもかかわらず、「今の仕事が残業続き」という方もいるかもしれません。しかし、今の会社の仕事に追われているようでは、なかなか新会社設立のための時間は生み出せません。そこで意識して欲しいのが、今の会社での仕事を「質は落とさず、しかし、かかる時間を短縮させる」ことです。
このためには、「作業の終了時刻を意識すること」と「求められている作業を明確にすること」が重要です。
まず、職場での勤務時間が「8時から17時」と決まっている場合には、「15時までに今日の作業を終えるぞ!」と意識します。こうすると自然と「作業の無駄を失くす意識」が働きます。
また上司や先輩、取引先などから何らかの指示を受けた際、「求められているのは、どんな作業か」を明確に考えるのも大切です。例えば先輩が「どの事業用PCを買った方がよいか決めたいから、さくっとリサーチして」と指示したとします。この場合、「福岡の家電量販店をめぐって人気のあるPCの資料を全て印刷し、膨大な資料を作る」という作業は必要ないかもしれません。
その先輩は「結局、どのPCが一番適当か」を判断したいだけですから、「善し悪しや価格を比較した一覧表」や「いくつかのおすすめランキング」で十分でしょう。このように、求められている作業を理解することで、無駄な作業や無駄な時間を失くすことができるのです。
③「会社設立後のリスタート」編
【リ・スタートの方法を探る】
会社設立を躊躇する方の多くは「事業が立ち行かず、路頭に迷ったらどうしよう…」という不安が頭をよぎっていることでしょう。その不安を解消するには、例えば「もしうまくいかなかったら、福岡を出て数年後に再就職しよう」と、ある程度の対策を予め決めておけば、気が少しは楽になるのではないでしょうか?
「再就職」以外にも、「福岡市などで他にアルバイトを掛け持ちして、生計を立てる」、「結婚してパートに出る」など、色々な方法があるはずです。
始める前から失敗した時のことを考えるのは何とも気弱な話ですが、例えば旅行プランを考える時、「晴れなら福岡県糸島で海水浴、雨なら屋根のある福岡市営水族館」など、いくつかのプランを練っておくと安心ですよね。新会社設立と旅行は全くの別物ですが、「様々な対策をシュミレーションすることで、不安が和らぐ」点は似ています。
また、再就職をシュミレーションするに当たり、転職のアドバイザーや他の企業の人事部の人などに会う機会があるならば、「福岡でブランクは何年まで許されるのか?」とか、「福岡県内では何歳までなら中途採用してもらえるのか?」「その場合の年収はどの程度か?」などを、それとなく尋ねてみるのも手です。
さらに余裕があれば、「実際に福岡県または福岡県外で転職活動をし自分が将来再就職しようと思った際、どの程度の年収でうまくいきそうか」を試算しておくのもいいでしょう。
こうすることで、「起業から数年間やってみて、55歳までに売上がなかなか上がらなかったら、再就職しよう」など「リスタートの条件」が見えてきて、会社設立への不安も少なくなることでしょう。